また書評です。この「アンダープロトコル 政財暴一体で600億円稼いだ男の錬金哲学 猫組長/著 徳間書店」の著者の「ねこ組長」さんの事は前から気になっている御仁でした。山口組分裂の時にツイッターに明らかに関係者らしき人物が「ねこ組長」というかわいらしいハンドルネームで詳しい情報を公開しているというのは当時もの凄く話題になりました。テレビではスーツをビッシっと決めてコメントする姿はとてもカッコよく思えます。「面白い人だなぁ 本ださないかなぁ」と思っていたら既に何冊も出していたので急いで買った次第です。
この「アンダープロトコル」は前半はねこ組長さんのこれまでの半生を紹介、後半は現在の経済情勢についての分析が書かれています。高校から大学中退、そして不動産会社に入りバブルの狂乱を経て、反社会団体に入りしそこで体験した事やそこからの国際的なマネーゲームでの活躍。そして原油の取引の世界に入り込んでいく話は大変面白く読めました。こういう経歴の人だとそりゃテレビでもコメントが欲しいよなあぁ。
この「アンダープロトコル」には記憶に新しいビットコインバブルについても詳しく書かれています。私はこのビットコインというものが全く理解できなかったのでこの本を読んで勉強になりました。何の裏付けもないビットコインが何で「通貨」と呼ばれて相場のある取引の対象になるのかが全くわかりませんでした。でもこのねこ組長さんの本を読んで、私の認識は正しかったという事が理解できました。ただ、ビットコインには二つの側面があって、一つは今書いた投機対象の部分でこれはダメなんですが、ブロックチェーンという技術に関しては今後の成長分野だとの事です。未来の金融決済システムはこのあたりの技術を元に構築されるんだとかなんとか・・・。このブロックチェーンという物は私はとんとよく判らなかったのでもう少し勉強してみなきゃなぁと思いました。何に活かせるわけでもありませんが、世の中のトレンドというものは何歳になっても押さえておきたいと思います。そんな事も大変勉強になりました。ねこ組長さんな中年男にもわかりやすく世のトレンドを教えてくれる作家さんだと思います。
先日読んだ「50代の選択 (大前研一/著」にも書いてありましたが、私の年齢(中年ど真ん中)になれば資格を取る為に勉強するのではなく、キャリアはもう諦めて今まで貯めた自分なりの金額のお金をどう運用していくかが大事になってきます。資産を運用する為には経済の動きが頭に入っていないとどうにもなりません。
こういった本は今後も積極的に読んでいこうと思いました。
(追記)このblogではねこ組長さんの事を書きましたが、反社会団体構成員だったとを評価している訳ではありません。実経済の専門家であるという事を大変面白いと思ったので書評を書きました。
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