中小企業の2代目3代目社長にいるタイプ  危機意識が徹底的に欠如

危機意識が欠如したタイプ

前回の記事で「ネット販売を断ったら、虎の子の店舗を失ってしまった」という知人の事を書きました。「コロナ対策としてネット販売をやって欲しい」と出店先の施設から依頼され、「わからないからできない」と答えたら追い出されてしまったおいうお話です。当人は先代から続いてきた店舗なので「まさか追い出される事はないだろう」と安心しきっていたそうです。

なぜ「自分が追い出されるかもしれない」と思わなかったのか私には不思議でなりません。

ところがこの手の話は意外によく聞く話で、似たような話は沢山あります。

ある小売店経営者の事例 一等地にお店がありながら

私の知ってるあるお店は大きな駅ビルの中に出店していました。誰もがうらやむ良い場所です。いや、良い場所でした。

まさか駅ビルから追い出されるとは思わず、お店は荒れ放題

しかし出店した途端に品揃えはめちゃくちゃ。商品を愛する店員さんもあまりいないようでした。お客さんの事はもっと嫌いみたいで、暗い顔をした店員さんが無表情にお客に応対しているだけ。社長もお店を明るくしようという考えは皆無のようで、お店がある20年間の間1度もリニューアルをしないまま。

 駅ビル側から脅されてリニューアルをしたものの

ついに駅ビル管理会社から「退店」をちらつかされたらしく、慌てて「大リニューアル」。

しかし従業員教育も何もできていない状態ではお店がきれいになっても大して売り上げは上がりません。

社長の息子は周囲には尊大に振る舞うタイプだったので「このリニューアルには家一軒分の金がかかった」と自慢していましたが、結局リニューアルから2年くらいが過ぎたあとお店は閉店してしまいました。追い出されてしまったようです。

創業社長ならそもそもお店を荒れ放題にはしない

リニューアルにかかった経費は確実に未回収だった事でしょう。

こういう事例は2代目3代目の社長には多い事例です。

もっとも初代の社長だったら、そもそも誰もが羨むような立地に出店なんてできる訳もないので当たり前ですが。

2代目3代目でも危機意識を常に持つ社長もいる。

反対に、2代目3代目の社長でも、常に改善をしていくタイプもいます。

そういう社長は常に危機感を持っているようです。

同じ駅ビルに出店していた別のある社長は、常にお店を新しい形に改良していました。

包装紙、従業員のユニフォーム、品揃え等の様々な事に何度もリニューアルをしています。

今でも繁盛していまして、今のところ駅ビル側から追い出されてはいません。

それどころか駅ビルの管理会社から他の物件を紹介されて、2店3店と店舗を拡大しています。

社長は3代目ですが、私が繁盛している事を褒めても「とんでもない!」と真顔でいかに大変な状況かを話してくれます。

 他山の石とせず

こうやって2人の社長を見比べてみると、会社を存続させる為には「危機感」を持地続ける事がいかに大切かが解りますね。油断も慢心も禁物です。ただ「危機感」だけだと経営が楽しくはなくなってしまうかもしれません。ですから同時に「会社を変えていきたい」「常に新しい事を取り入れていきたい」という気持ちが大切だと思います。この文章でご紹介した追い出された社長と発展させている社長の違いを見てそんな事を考えました。

自分の会社に常に危機感を持ちつつ新しい事を取り入れていきたいものです。

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