はじめに 高校の必修科目で「プログラミング」が必修化
「あなたはプログラミングなんて読めないでしょう。イギリスでは小学生から必修だし、日本ももうじきそうなりますよ」
この言葉は数年前に大手IT企業に勤める知り合いに言われたセリフです。それ以来プログラミングというキーワードが私の中に引っかかっていたのですが、今いち勉強を始める気にはなりませんでした。「プログラミングなんて身近な物ではない。それよりもExcelを勉強しておいた方が仕事に即効性がある」という中小企業経営の現実があります。周囲でも「プログラミング」なんて言葉を口にする関係者は皆無です。
ところが数年を経て、今年(令和4年)ついに高校の必修科目「情報Ⅰ」で「Python」が扱われるようになりました。
「Python」が高校の必修科目になる事で
私はあまり詳しくないのですが、この「Python」はExcelとの連携がしやすく、これを学んだ生徒達は高校卒業後に様々な分野で学んだことを活かしていく事が予想されます。ある者は大学のゼミで、またある者は就職先の事務仕事で、またある人は町内会で、さらにある者は趣味の活動等などでと沢山の場面で「Python」が活かされる事でしょう。
webで発表したり、何かの数値を集計するという作業はどんな活動にも付きまとうものです。
今年(令和4年)から「Python」を学んだ世代が社会に出始める3~7年後になると「Python」が使えない世代は急に「過去の人」「役に立たない人」「一緒に活動をする事が面倒な人」になってしまう可能性があります。それはかなり高い確率でしょう。
中小企業経営者の我々も学んでおいた方がいい。
こうなると中小企業経営者は「今からでもプログラミングを学んだ方がいい」という結論になります。まったく知らなくても仕事が何とかなっている今のうちに。
その理由
私の周囲の先輩達(私よりも年上の中小企業経営者)の顔を何人か思い浮かべてみると、本来はこの記事を書いている私よりも遙かに頭が良いのに、未だにwordもExcelも全く使えない人がいます。
このタイプの中小企業経営者は必ずこう言います。
「うちは今までのやり方でいいよ」
「もし、どうしても必要になったらその時はできる人を雇うから大丈夫さ」
確かに当面はそれで間に合うでしょう。でも未だに 「word」も「Excel」も使えない中高年の中小企業経営者と接した周囲の人達はどういう対応をとるでしょうか?少なくともその人と仕事をする上でその話題は一切しない筈です。
そして時代の変化に気付かずにどんどん取り残されていくという事態になっています。
周囲の人達は「他の人や業者に依頼した方がデータのやり取りもスムーズだし、そちらに頼もう。」あるいは「他の人の仕事を優先的に受けよう。」という事になってしまいます。
気付いた時には本人は今よりも遙かに高齢。その時になって慌てて学ぼうとしたってもう遅いという事になってしまいます。
会社はすぐにたためない
「もう時代に付いていけないから、会社をたたもう。引退しよう」と思っても、wordやExcelも知らないで来た経営者に引退の準備ができているとは思えません。引退して後継者に任すにしても会社をたたむにしても周到な準備とお金が必要なのです。予めそれらを準備している用意周到な人なら、この時代にとっくに「word」も「Excel」も使いこなしている筈ですよね。
まとめ
これからの時代の「プログラミング」についても同じ事が言える筈です。何も今からIT起業をしようという訳ではありません。
「多少の事はできる」「少しは理解している」という程度で良いのです。損はありません。
youtubeでも本でも近所のスクールに通うでも良いから、少し勉強しておいた方が良いでしょう。
追伸
ついでに書きますが、「中小企業経営の魅力」の一つはサラリーマンや公務員よりも長く働ける事です。勉強したくないからという理由でこの魅力を活かさないなんてとてももったいない事です。ちょっと時間を作って勉強する事で少しでも引退を遅らせる事ができるのならやらない手はありませんね。