中小企業の後継者がするべき覚悟とは?

中小企業の後継者は辛い事ばかり
 最初から身も蓋もないようですが、中小企業の社長の家庭に生まれたからと言って無理に親の会社に後継者として就職する事はありません。もし「義務感」だけを持って就職すれば心の中で以下のような事ばかり繰り返す日々が待っています。

「親孝行しようと思って入ったのに・・・」
約束が違う」
「もとにいた一流企業と違ってこんなに時代遅れの会社があったのか」
「こんなに愚かな従業員を何人も抱えてどうすればいいんだ」
「従業員の生活を良くしたいと思っているのに、なんでそんなに反抗するんだ?」

こんな言葉ばかりを心の中で叫び続ける日々です。けして幸福や充実と程遠い日々が続きます。だから最初から「事業継承をしない」というのも1つの選択肢です。

親の会社に入るのは後悔連続の日々ですよ。

私の場合もそうでした。
親の経営する会社に従事したのは23年前です。正直言ってかなりの苦労をしてきました。
親の会社は私が入社した時は専門流通業としてはある程度の規模。だから会社はある程度の組織になっていました。

まず従業員たちに受け入れられるのは大変でした。何か嫌な事があっても「自分が悪いんだ。反省しよう」と思っていると、従業員たちはそんな心に付け込んできます。苦しんでいる私をさらに苦しめようして来ます。挙句の果ては取引先や仕入れ元の前でも私を辱めようとしてきます。ついには取引先や仕入れ元から私に対する陰口も聞こえてきました。それを教えてくれる社員たちもいましたが、今にして思えば彼らもグルだったのかもしれません。

前の会社を辞めなきゃよかった・・・と後悔の連続

中小企業の2代目3代目予備軍の人はたいていの場合、大学を出た後は親の会社よりいも大きな会社に就職する事でしょう。「今よりもおしゃれなオフィスで働く日々」「カッコいい名刺を出す日々」。そんな日々を思い出しては「辞めなきゃよかった」「あのままあの会社にいればよかった」と後悔の連続です。

継がないで済むならそれも一つの道

 私の場合、いまでこそ「社長」として仕事していますが、いまだに「継がない道もあったな」と思う事があります。
 休みもなく、必死で働きました。従業員の冷笑や影口に耐えながら黙々と1人で働いていた時期も長かったです。前述しましたが取引先にも変な悪い噂を流された事もあります。

ある時期から開き直れるようになってきた。

 そんな日々を経てやっと今、中小企業の社長として「定年がない立場」を喜べるようになってきました。いまだに休日もなく働く日々が続く時もあります。

でも今は余裕がある時期には平日だろうとゴルフに行く事もできます。「今日は午後から会社に来るよ」と言ってにサーフィンも行けます。(もちろん「遊んできた」とは言えませんから、会社に戻るときは身支度を完璧に整えてから何喰わぬ顔で戻ります)。

そんな事をしつつも「この仕事は、こうする事に決めたから。よろしくね。」と言えば聞いてくれる従業員たちがいます。

いまだに反発はありますが。

「ふざけるな」と思われるでしょうが

 会社勤めの人から見ると「ふざけてる」と思われるでしょうが、この「立場」を確立するまでは大変でした。振り返ってもよくノイローゼにならなかったと思います。これも勝ち取ってきた事なんです。

これから家業に従事する人に言いたい事

もしこのページをこれから家業に従事する人が読んでくれているとしたら、
相当な覚悟をしておいた方がいい

と言う事だけは言わせて頂きたいと思います。各々に夢や希望があろうかと思います。でもそんな思いは一瞬で砕け散ります。

しばらくの間は先代や親にも腹が立つ事ばかりです。

親の代の従業員も誰も味方はいないと覚悟してください。甘くはありません。

会社の為、それでも従業員の為と考えて行動を起こそうとしてみたところで

事業を改革しようと思ったら周囲は全員が敵。
現状を維持しようとしても周囲は全員が敵。

と八方塞がり。そんな日々が始まります。

でも、もう一つだけ言わせてください。

2代目3代目の事業後継者として入社した2代目3代目のほぼ全員が体験する事です。でも事業を継承し、さらに会社を存続できている社長は全員がそんな日々を乗り越えてきました。

 

まとめ

辛い日々が続くけど、何とかなります。

 

 

(19/100)100日ブログ

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