仕事ができるようになりたかったら絵を見ましょう。「おとなの教養としてののアート入門 山内宏泰著」 読んで。

「おとなの教養としてののアート入門 山内宏泰著」

先日このblogに書いた落合陽一さんの本に「アートの必要性」が書かれてあり、それで「へー俺も勉強しなきゃいけないなぁ。どれとりあえず入門書でも読んで見るか」という訳でこの本を手に取りました。それとこれも先日のblogに書いたように紙の本ではなくて電子書籍で電子化したものを読むとも宣言していたので、有言実行でネット書店を探していたらこの本が無料だったという理由もあります。
で読んで見てたところ、アートを学ぶ意味としては世相を見る目を鍛えるというところにあるようです(あくまで読んだ私の会社です)。文中にもありましたが、どうやら今まで歴史と言うと権力の流れ等を中心に学ぶ事になりますが、アートという視点で見ると各時代の生活や文化の流れは絵画や美術等のアートに現れると書かれていまして納得しました。
で、そもそもなぜビジネスにアートが重要なのかという疑問を持っていましたが、この本の割と最初の方にそれが書かれていました。
ビジネススキルとしても、MBAで訓練するような「問題の発見」「分析」「解決方法」が芸術を学習する事によって鍛えられると書いてありまして、これも納得しました。
で、西洋海外の方は中世までは宗教画が中心で、それはある程度の基本の型がきまっていたと書いてあります。
で、革命児が現れて写実的な絵を書き始め、その後を追うようにルネサンスが始まり、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロのような精密で超リアルな絵が生まれてきます。で数世紀の間、そこにいろいろな流派や主義が生まれ、そこからマネやゴーギャン、ゴッホのような印象派が誕生し、現在に至る(らしい)という事が解りました。
技巧や個別の絵画についても写真が載せられて解説されていましてこれも大変勉強になりました。
で日本の方はというと、仏教伝来から仏教絵画が中心の時期があり、それが終わる頃には王朝文学(?)に関係するような絵巻物が沢山でてきて、その後の武士の時代は禅宗系の絵画、そして応仁の乱の頃から大名の力をバックにゴージャスで力強い絵画が一世を風靡し、それが庶民の時代になるにつれて庶民のレベルに降りてきて、世界的な評価の葛飾北斎や最近大ブームとなった伊藤若冲の登場などに繋がっていくという流れがよく判るように書かれていました。
と、このように日本と西洋の絵画史について解りやすく(そしてもっと詳しく)説明があった後、この本は読んでいる私たちに美術館に足を運ぶ事を進めて言います。で、そのガイド的な事が最終章に書かれていました。入門書として大変良い本だなぁと納得しました。
どれ、私もたまには美術館に足を運んでみるかな。

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