もし独立開業でも家業に従事でも将来、中小企業経営に携わろうと思っているのであれば、本業のスキルとは別にいくつかのスキルを身に着けておいた方がいいでしょう。今日はその話をします。
別に独立起業のも家業を継ぐのも、特殊な資格が必要なもの以外は試験が必要な訳ではありません。だから順番が前後してしてさきに経営に携わる事になってしまったという人もいるでしょう。
本業に忙しくなる前にこれらのスキルを身につけておけば理想ですが、なかなかそうも行かないので早めに付けておけば良いという程度の話です。
(この5つ)
あげるとしたらこの5つです。
・簿記
・数学
・Exce+Wordl
・簡単なWordpressの知識
・法律の知識
です。あくまで私個人の意見です。もしかしたら他にも必要なものがあるという考え方もあろうかと思います。
私個人の考えとしては本業のスキル以外にこの辺りをある程度押さえておくと、後で凄く便利というか、強みになると思います。
以下個別に。
(中小企業経営に必要な会計の知識)
何も税理士や会計士のように決算書が作れるレベルまでになる必要はありません。
勘定科目が頭に入り、振替伝票が起こせて、決算書が読めて資金繰りの状況が解れば
大丈夫です。難しい事は解らなくても大丈夫です。
大抵の場合、貸借対照表や決算書の作成はは契約している税理士が作ってくれます。
ただ、資金繰りの事や会社のお金の流れを把握しておかないと、支払う金額が足りなくなってしまったり大変な問題に発展してしまいます。
信頼できると思っている人に任せっ放しにしていると、今度は不正が起きたりしてしまう事もあります。
最初に正しい知識を持って置かないと後で大事故になる事があります。ニュースを見れば、大企業でも大きな不正が起きる事が珍しくありません。中小企業等でトラブルが起きない訳がないのです。できれば起業したり家業に入る前に押さえておきたい知識です。
特に資格が必要だとは私は思いませんが、もし、自信を付ける意味で資格をとりたいのなら日商簿記3級でも受験しておくと良いでしょう。
近所の商工会議所で格安で講座を開講しています。
(数学)
これは私もあまり強く言えないのですが、数学に強い人は論理的に物事を考える事ができるし、金額の交渉にも強いし、と得なことばかりです。会計の知識とも連動するのですが、投資を考える時にも数学の知識は重要です。
「自分は文系だから無理だ」と思わずにぜひ、強化しておいた方が良いです。
なにも理系の相当なレベルの人が使う高等数学ができないと会社経営ができないと言っている訳ではありません。日常の業務では足し算引き算掛け算割り算の四則演算ができればそれで十分です。ただ実際に使わない高等数学ができる事は頭脳を鍛える意味で相当に有効だと思います。
私もビジネス数学の本は買ってあるのですが、まだ読み込むまでには至っていません。ただ日常の業務の中で「あの本に書かれいてる事の大部分頭に入っていれば、こんな問題はもっと簡単にクリアできたのだろうな・・」と思う事は日常茶飯事です。
(Excel+Word)
今の会社の事務所の仕事はMicrosoftOfficeのExcelなしでは成り立ちません。
これはぜひ強くなっておきたいものです。実際に会社を運営してみると、そんなに沢山の事務員を雇う事はできません。欲しい帳票、出したい数字、抽出したいリスト、これらの業務は経営者自らが作らないといけない事も沢山あります。
Excelは使えると言っても簡単なセルの操作と「Σ(オートサム)」まで、という人は多いものです。それではあまりにも勿体ないと言えます。
ではどれくらい使えればいいのか?
と言いますと。Excelの上部のアイコンの意味がだいたい解るレベルまでは最低でも勉強しておいた方がいいでしょう。関数は複数の関数を合わせて使えるようになるまで(「ネスト」と呼びます)できた方がいいです。
できれば初歩的なマクロまで(私も怪しいながらもここまでは何とかなります)。
できればVBAを使ってプログラミングまで使えるといいと思います。
(私の将来的な目標でもあります)
Wordに関しては学校でも簡単なレポートを書いたりはしていると思います。
ただ、中小企業の場合「詳しい同僚に操作方法を聞く」という事はできません。ですから自分である程度できるようにしておいた方がいいでしょう。
具体的には文章が書けるのは当たり前として、見出しが書けて、グラフやリストをExcelから添付できて、引用文や参考文献のリストを付けられるまでです。
これは数日のトレーニングでできると思います。ここまでやっておけばもっと高度が使い方をする必要が出来た時に調べながら操作するという事ができるはずです。Excelの勉強を頑張っておけば、ある程度の知識の転用ができます。
(簡単なWordpressの知識)
これはネットの知識として拡大しても良い項目です。
今時は名刺を交換して先方が興味を持ってくれたら、必ずgoogleで会社の事を調べられます。
できるだけ頻繁に更新をしておいたほうが、それだけ信用も高まります。
それから何某かの販促をしかけようと言うときも自社のブログやウェブの利用は不可欠です。難しい事や大事な事は外注にだしてもいいのですが、大企業でもないので毎日毎日外注でお願いする訳にもいきません。
また中小企業ほど、グーグルやアマゾンのサービスを有効活用した方ばいいでしょう。
実際に周囲で伸びている中小企業は皆上手に活用しています。
できればプログラミングまでできればいいのでしょうが、今はそこまでは言われていません。
(法律の知識)
これはできれば資格がいいのでしょうが、難しい資格ばかりなので本業でもない限り合格を目指すと効率が悪くなります。ただ実際に会社を動かしてみると、法律の知識は不可欠です。
個人的には宅建(宅地建物取扱士)を受験しておくと良いと思います。
経営に必要な「民法」の知識はざっくりと身に着ける事ができます。
ただし受験は1~2回で十分です。揚げ足をとるような問題が多く、相性が悪いばあい数年かかってしまいます。
あくまでざっくりと民法が頭に入れば大丈夫。半年前に受験に応募して試験までみっちり勉強したらある程度の経営に必要な民法の知識は身に付きます。
受かるかどうかは問題ではありません。
以上です。
これらは本業のスキルとはまったく別のスキルです。運送屋さんなら運送業の知識やスキル。工務店なら工務店の知識やスキルがあります。
それらとは別に覚えておいた方が良いスキルです。
もしこれから家業に入ろうとしている人で、これらの5つを完璧にとは言いませんが、ざっくりと身に着けておくと後で非常に役に経ちます。
これらだけに限定した短大でもあれば、絶対に娘を通わせたいと思う位です。
ここまで書いて、私自信ももう一度勉強の必要性を再確認しました。
今のところ、会社の業務は上手く回っていますが、合間合間にに勉強したいと思います。
(終わりに)
よく経営に必要なのは「人間力」等と言います。それはそれでもちろん大切ですが、そんな物はすぐには身に付きません。長い時間をかけて身に着けるものです。
それ以外にも情報収集力とかコミュニケーション力なども必要だと言われますが、それも失敗をしながら身に着けていくものです。
今日書いた事は私が実際に会社を経営するにあたってもっと勉強しておけばよかったなと思って後から勉強を始めた事ばかりです。
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