「同族経営」「ファミリービジネス」についてお勧めの本

同族経営についての本を読み漁っています。その中でとても良い本を見つけたのでご紹介しておきます。

書名「ビジネススクールで教えているファミリービジネス経営論」

著者 ジャスティン・B・クレイグ、ケン・ムーア, 星野佳路他  2019/6/13

一度ざっと読んでみたのですが、改めてもう一度読み返してみようと思っている本です。

著者は経営学者で経営学の講義のテキストとして書かれたようですが、本の内容事態はファミリービジネスに携わるファミリーの手記のスタイルをとっています。

なぜおすすめなのか 絶対におきる諸問題が客観的に書かれているから

なんでこの本をお勧めするかと言いますと、同族経営・ファミリービジネスに起きる様々な問題が客観的に書かれているからです。

例えば前回の日記にも書いたように「同族経営」「ファミリービジネス」という内容の本はどうしても「家族間の葛藤」「従業員との確執」という苦労話になるのですが、それは絶対に起きる事でむしろ避けては通れません。

それは夫婦喧嘩のように当たり前に起きる事で、必ずしも不幸な事ではありません。確かに感情的になってしまい本来は良好だった関係の親子や兄弟姉妹が対立してしまう体験は一見不幸のようですが、そこで意見を出し合う事で、会社が良い方向に進む場合もあるものです。

この本でも「必要な衝突もある」書いています。

それらの「衝突」を苦労話として紹介するような本は読み物としては面白いですが、「経営を学ぶ」という意味ではあまり役には立ちそうにありません。

さらにこの本では「衝突」に関しては回避するというよりも、価値のある衝突に替える為にには「計画」が必要と書いています。

ファミリービジネスはどうしてもワンマン経営になりがちです(それ自体は割る事ではありません)。

できるだけ、ワンマン経営の中にも「計画」を立案し、その計画を世代間で共有する事が必要と書かれています。

私の体験からも

私自身は親父の経営する会社に入り、親とは相当な衝突がありました。プロフィールにも書いたように最初はある専門商店のローカルなチェーン店でした。様々な外部環境の変化に併せた結果、辛い決断でしが店舗部門を売却し今では専門商社となっています。

当時の同業者で同規模の会社の大多数が後の倒産しているので、振り返ればまずまずの決断をしてきたのですが、その裏ではかなりの衝突がありました。それらの親子の衝突は不快な記憶ですが、同時に振り返ってみて必要な衝突でもあったのです。

親子間の確執もありましたが、それを乗り越えたのは「親子の絆」だけではなく、ある種の事業展開の目標と、実現に向けても計画を家族で共有できたからです。

それらの経験から、この本を読んでいるうちについつい「あー!そうそう!」と叫びながら読んでしまいました。

まだまだ紹介したい箇所はたくさんあるのですが、これ位にしておきます。私の会社の机の本立てに置いて、時折読み返していこうと思います。

一応リンクを貼っておきます。

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