コロナウィルス。やっと安倍政権が動き出してくれた中、中小企業経営者の私の考えを以下にまとめました。
【政府におこっても仕方がない】
「政府対応が遅い」と怒りたくもなりますし、「もっと早く中国からの渡航客をとめるべきだった」と言っている人もいます。ですが今や日本経済と中国経済は密接に繋がっている中で、それは相当に勇気がいる決断です。それに与野党を問わず政治家の後援会には必ず老舗旅館の経営者や土地を代表する製造業者がいます。彼らの経営を圧迫するような決断は政治家にはできる訳がありません。
【役所におこっても仕方がない】
厚労省を非難する声もあります。これも言いたい事は解ります。でも決定は政治家の仕事です。役人の仕事ではありません。役人とは「機械」のようなものです。決められた通りに動きます。自分で決定するという事はありません。彼らには「責任」が伴うような事はできないのです。(週刊誌を読むとその割には一部省庁は権力欲が旺盛だと書かれていて、その点は不思議に思っていました。権力には責任が伴うのに・・・。)
【マスコミにおこっても仕方がない】
マスコミを非難する声もあります。これには私も同調します。都内在住のタクシーの運転手が感染し、同時に義母である神奈川在住の女性が亡くなったという報道の時もなぜか義理の息子であるタクシーの運転手が亡くなった義母から伝染されたと暫くの間報道されました。どうやらタクシー運転手が中国人の客から伝染されて、そこから高齢な家族に伝染したという形にはしたくないのでしょう。
奈良の観光バス運転手とガイド(中国人)の時もそうでした。明らかに乗客との接点があるのはガイドの方なのになぜか運転手からガイドが伝染されたと報道されました。
マスコミ自信の作為なのか政府の発表のままなのかは解りませんが、どちらにしても怒っていても仕方がありません。私程度の頭でも「彼らの報道のおかしさ」に気づくのだから、むしろマスコミの中の良心的な人達がワザと「視聴者が疑問を持つような報道の仕方」をしているのかもしれません。「こう報道せざるを得ないけど、何とか気づいてください!」という隠れたメッセージだとしたら諦めもつきます。
【ならどうするか?】
怒るのはサラリーマンの仕事。中小企業経営者は怒る前に対策をとらねばなりません。
マスクは少しずつ流通し始めています。アルコール除菌についてはまだ心もとないですが、これも少しずつ流通が始まっているようです。
事務所内も定期的に換気をし、来客が来るカウンター、テーブル等はいつもよりもマメに拭き掃除をした方が良いでしょう。
一部の大手企業は時差出勤を奨励し始めたようです。「さすが!」と言うべきでしょう。許されるのなら我々中小企業経営者も自らの会社で試してみるべきす。
【そしてここまでやるべきだ】
そして何よりも大事なのは「いよいよ自分が感染した時の為に今から準備をしておくこと」です。リスクマネジメントの基本中の基本だそうですが、A4一枚くらいの文字量で万が一の時にとるべき対策をまとめておくことで、いざと言う時の復旧速度が各段に違うのだそうです。要は方針だけは決めておくという事で復旧開始までの時間を短縮する事できるのだそうです(詳しくはご自分でネットで調べてみてください。いろいろと参考にできるサイトが沢山あります。たとえばこれ)
かつて見た報道では「東日本大震災」で被災した企業で、この準備をしていた企業は復旧が各段に早かったとか。
【そんな訳で私も今会社でやっています】
私は今日は休日なのですが、誰もいない会社でPCに向かって「万が一自分が感染した場合にどうするか」についてA4一枚にまとめています。
何度も書き直していますが、自分が感染した場合に備えて「自分がやっておくべきこと」、「従業員に周知しておくべき資料」、「顧客への説明、残された者達へのオペレーション」についてまとめています。
私だけが把握している作業行程や数字についても可視化をしています。同時に「今、突然発症したらどうする?」という段取りも考えています。
客や取引先の顔、従業員の顔がどんどん浮かんできます。彼らが感染した場合はこうしよう。自分が感染した場合はこうしよう。
いろいろと考えてまとめていたら、少し気が楽になってきました。
【最後に】
病気にならないような対策と、なってしまったらどうするかという対策を両方しておく事しかありません。
政府やマスコミに怒っている暇があったら、この二つの事をやるべきです。それが中小企業経営でしょう。
政府や社会は変えられませんが、自分の会社の準備はできます。
これこそが経営者の醍醐味でもあるんです。