前回と前々回で職場の忘年会に参加する事を嫌がる若者が増えていると書きました。
今日は「最近の若者はなぜ職場のベテランと飲む事を嫌がるのか?」についてです。
実は私の周囲の経営者仲間を見渡せば「職場や仕事関係の宴会に若者が積極的に参加している」という光景は珍しくありません。ただそれには特徴があって、どうやら職人の世界や徒弟制度の残っている世界に集中しています。つまり建築業界とか衣料品や服飾関係の業界ですね。それらの世界では(個人差はあるにしても)若者がベテランとお酒を飲む光景は残っているようです。
もちろんそれらの世界でも「若者と飲めるオッサン」は日ごろから若者達と上手くやっている人達限定でしょうが、とにかく若者がオッサンに「飲みにきましょうよ!」「今度(飲み会に)参加させて頂きたいのですが」と言ってくる光景が残っている世界はあるようです。
これら建築系職人さんや服飾の世界に共通する特徴は、職場を変えても同じ業界に長く所属する可能性が高いという事です。独立や転職などで職場を変えても前の職場と仕事の付き合いが続き、時には仕事を紹介しあったり助け合ったり知恵を貸し合ったりしているようです。
だから職場(業界)の交流が盛んで、若い人も宴会に参加するのでしょう。
普通の会社でも昔の若者はずっと同じ会社にいるつもりだったから、先輩達と飲み歩いていた訳だし、今も長く所属するつもりならその職場同業界のベテランやおっさん達と飲むという事です。
ちなみに私は大学院を出ているので学者の世界にも多少は縁がありますが、あちらの世界でも世代を超えた飲み会は残っているようです。
「若者が忘年会に来てくれない」と嘆いている方。若者にとって一生いる気がない会社(業界)だという事を自覚しましょう。
私にも他人事ではありませんが。