コンビニエンスストアについて考えた(その3)

コンビニチェーンの業態変換(と言っていいのかな?)の続きです。
過去2回わたり営業時間の短縮や本部の心構え等について書きましたが、今日は最近の駅構内等への小規模で効率の良い立地への出店攻勢です。

ここ数年の間、大手コンビニエンスストア各社はロードサイドの大型店舗の出店にもの凄い攻勢をかけていました。

ロードサイドにある程度の敷地が空くと、必ず大手コンビニエンスストアが建てられていました。大型トラックが何台でも駐車できるような大きな駐車場を備えた店舗の出店ですが、売れている店舗の周辺に空き地ができるとそこに他のチェーンが出店するので、私のような部外者から見るとまるで「潰し合い」をしているかのようでした。

そういう状態だと経営的に安定させる事は難しいと考えられます。人口が減る中でどんどん中小企業が廃業しています。昨日までガソリンスタンドや倉庫として営業していた場所がある日突然、空き地になるのです。

ついには「(他に)出店される前に自分で出店する」という感じで、経営的には上手く行ってそうなのに、店舗の周囲に空き地ができるとそこに移転するという事まで珍しくなくなりました。

コンビニエンスストアを経営している人は不安で仕方がない事でしょう。

そんなロードサイドの潰し合いともいえる出店競争から逃れる為には、「(当たり前ですが)競争が無い場所」に展開するしかありません。

そうなると「駅の構内」は最高の立地となります。他にも「大学キャンパス内」「高層ビル内」「(相当に大きな)病院内」等もこれに入ります。

以前も書きましたが、私もある専門店を経営していた事があります。その時も、競合他社との出店攻勢が大変でした。ロードサイドが中心の店舗展開をしていたのですが、ある時期から駅構内への出店に切り替えた事があります。

その当時の経験についてはまた後日書くこともあるかと思いますが、とにかく「人が集まる場所に出店すれば、お客が勝手に店に入ってきてくれると思っていたらそうでもなかった」という体験をしました。

とにかく大手コンビニエンスストア業界の競争図はまた変わったようです。

今までの「人口が減り、空き地がどんどん増える中での潰し合い的な出店攻勢」から「競争がない立地に展開する」という形に変わったようです。

今後の社会の姿が私のような中年男にわかる訳もありませんが、
これよりも進化する出店スタイルはもう想像できず、これがコンビニエンスストアの最終形態になるのだろうと私は思います。

 

 

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