大手のコンビニエンスストアが24時間営業店を減らすと報道されています。FC(フランチャイズ)のオーナーの長時間労働による体調等を考えての事だそうです。
他にもいろいろな諸事情や思惑があるのでしょう。熟慮に熟慮を重ねての決断なのだろうとは思います。
私は(私が経営する会社)は元々は小売店でした。ある商材の専門店で支店も十数店構えていました(今は専門商社です)。
そんな経験から言えるのですが、営業時間の設定と売上の関係は単純な足し算引き算では測れないところがあります。
例えば営業時間を延長するとその延長した時間分の売上がそのまま増えるのではありません。従来の営業時間内の売上が上がるのです。
つまり夜8時までの営業を夜10時までに延ばしたとすると、伸ばした時間の夜8時から夜10時までの売上が上がるのではなく、夜8時までの売上が劇的に上がるのです。
反対に営業時間を短縮する為に、閉店時間を早めたりすると逆の事が起きます。夜10時の閉店を夜8時に早めると夜8時までの売上が劇的に減ってしまいます。
これは小売業を営んでいる人達の間では常識的な話です。そんな訳で今報道されている大手コンビニエンスストアが24時間営業を見直すという決定はコンビニの店舗網の配置に大きな変化を及ぼすと思います。
コンビニがどこにでもあり、必ず開店している事で
いつでもお金を下せる。
いつでもトイレを借りれる。
いつでも食べ物が買える。
いつでも大人が近くにいる。
など、沢山の安心感をもたらしてきました。実際には夜中に行かなくてもです。社会からこれらの安心感が消えてしまうかもしれません。